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盆栽の種キットは本物なのか

苗床の若い松の実生。割れた種皮がまだ苗のそばに残っている

Photo by Pdreijnders, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons — Source

答えは「半分本物、半分誤解」です。 盆栽の種キットに入っている種そのものは、本物の木の種です。多くは松やジュニパー、ニレなど、葉が小さくなりやすい樹種が選ばれています。ただし、播けば自動的に小さな盆栽が育つような特別な「盆栽の種」は存在しません。キットの種は、何もしなければ、園芸店で買う普通の苗と同じように、ただの通常サイズの木に育ちます。そこから盆栽と呼べる姿になるまでには、窓辺で過ごす数ヶ月ではなく、10年以上の意図的な仕立てが必要です。

「盆栽の種」というものは存在しない

松の種は、自分が盆栽になる運命だとは知りません。小麦の種がパンになる運命だと知らないのと同じです。盆栽は品種ではなく、剪定・針金かけ・根の制限・植え替えといった技法を、何年もかけて普通の木に施していくことそのものです。ある盆栽情報サイトは端的にこう述べています。盆栽のための「魔法の豆」は存在しない。なぜなら盆栽の木は、それと同じ樹種のふつうの大きさの木と、遺伝的にはまったく違わないからです。キットが実際に売っているのは、標準的な木の種の小さな袋と、育苗ポット、少量の土、そして説明書だけです。袋の中の種がすべて発芽し、そのまま放っておかれれば、そのすべてが普通サイズの木に育ちます。

「10年以上」の中身

条件が良くても、種から育てた木が盆栽と呼べる姿になるまでには、本当に長い時間が必要です。初心者に種からの育て方を教えてきた生産者や指導者たちが率直に挙げる数字は、種から一人前の盆栽と呼べる姿まで10年から20年というものです。この年数は、パッケージのどこにも書かれていないことがほとんどだとも指摘されています。この過程の詳しい中身は、以前の記事「実生という一から」で扱いました。発芽の前に必要な低温処理、最初の鉢で何も手を加えずに過ごす一年、そして盆栽の評価基準となる表面根を作るために切り戻され方向を変えられる直根――こうした工程はキットのプラスチックトレーの中では一切起こりません。生産者の棚の上で、何年もかけて、ずっと目をかけられながら進んでいくものです。全体の道のりについては、種から育てる期間についての姉妹記事もあわせてご覧ください。

それでもキットが売れる理由

宣伝文句と実際の年数とのあいだにあるこの差こそが、種キットが今もノベルティギフトとして棚に並び続ける理由です。「自分で盆栽を育てよう」と謳う箱は、安価で、発送しやすく、写真映えします――10年がかりの園芸プロジェクトが持ち合わせない要素ばかりです。問題はほぼ即座に表れます。キットに選ばれる樹種の多くは、発芽する前に数週間の低温処理を必要としますが、初心者はこの工程を省いたり誤ったりしがちで、こうしたキットの購入者レビューには、きちんとした苗床の環境で育てた同じ種と比べて発芽率が大きく劣ったという声が並びます。キットが失敗するのは、買った人に園芸の才能がないからではありません。経験を積んだ生産者たちが何年もかけて習得する工程を、初めて木を育てる人にいきなり求めてしまう箱の設計そのものに理由があります。

樹種ではなく木そのものを買うという選択

目的が実際の盆栽であって園芸実験ではないなら、経験を積んだ生産者の多くが指し示す方向は同じです。種は飛ばして、すでにある程度育った若木――pre-bonsai(プレボンサイ, "仕立て前段階まで育てられた木")とも呼ばれます――か、根が付いた挿し木を、実物を見せてくれる園から選ぶという方法です。この一つの選択によって、幹もなく枝の骨格もなく、最初の植え替えを生き延びられる保証もない、種から育てる工程の中でもっとも厳しく容赦のない年月が取り除かれます。その先に必要な年月そのものがなくなるわけではありません。ただ、初心者でも実際についていける地点から、時計を動かし始められるということです。

近道ではなく、時間を買うという考え方

だからといって、種キットがギフトや興味の入口として無価値というわけではありません。鉢に入った一握りの木の種は、少なくとも鉢に入った木の種ではあります。ただし、それは盆栽への近道ではありません。近道など存在しないからです。本物の盆栽が背負っている年月は、説明書を改善すれば解決できるパッケージ上の問題ではなく、その木を苗木ではなく盆栽たらしめている実質そのものです。だからこそ、一部の持ち主は、何もないところから木を育てる代わりに、すでにその年月を生きてきた木の続きを引き受けるという道を選びます。盆栽が求める時間を飛ばすためではなく、職人が世話を続ける中で、その木の記録により先の地点から加わるためです。

参考リンク

  1. In Vivo Bonsai「Ryan's Bonsaiclopedia: Bonsai Seed Myths」 — 遺伝的に異なる「盆栽の種」は存在しないこと、種ではなくすでに育った若木から始めることを勧める内容について。
  2. Laidback Gardener「The Tragic Story of My First Bonsai」 — 一般的な種キットの内容物、パッケージにはほとんど書かれない10〜20年という年数の目安、種ではなく苗や挿し木から始めるべきというアドバイスについて。
  3. Bonsai Empire「種から盆栽を育てる」 — 低温処理の必要性、仕立てを始めるまでの複数年の目安、種から一人前の盆栽になるまでのおよそ22年という経過例について。
  4. Homegrown Garden「Bonsai Tree Grow Kit」商品ページ — 一般的な市販種キットの内容物の一例として(複数の種の詰め合わせ、育苗ポット、土、説明書)。
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